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第13回 「また来たい」と思われる接客を 2016年4月号掲載

 第13回目は印象に残る接客についてお話しします。

 旭川市内でも毎月のように魅力的な飲食店がオープンしています。その一方でひっそりと店をたたむ風景も日常茶飯事となっています。実際に、飲食店は開業しやすいものの、1~2年でその半数が廃業すると言われ、市内では数か月、半年程度で潰れた店舗も珍しくありません。

 昔は大きな店、有名な店が圧倒的な集客力を持っていましたが、個性を重視する時代に代わり、飲食店を探す方法も従来の広告やガイドブックから、ネットのクチコミサイトに移行しています。
 
 ところで、みなさんは1年前に入ったお店の味を覚えているでしょうか。
 ほとんどの方は他のお店と比較できるほどの印象は薄れていると思います。食べているときは感動したとしても、多くの場合味についてはすぐに忘れてしまいます。
 一方で、店員の接客については何年たっても覚えているものです。実際に、クチコミサイトで低く評価されている店舗のクチコミを読むと、味や値段、内外装の悪さよりも店員の接客のまずさが評価されていることが多いです。

 多くの飲食店において接客の時間は、来店時、注文時、会計時のわずか1分ほどです。
 では、その1分間だけお客さんが感動できる接客ができないでしょうか。1分であれば手間もかかりませんし、我慢するほどの時間でもないでしょう。できれば天気などありきたりの話題ではなくて、お客さんの服装や持ち物などから地元の方か観光客かビジネスパーソンか判断し、お客さんごとに違った声掛けをするとよいでしょう。

 来店時に忙しかったりしてうまく接客できないとしてもさほど印象に残りませんが、帰り際に悪い印象を残すと致命的です。せっかくおいしい料理をいただいても、挨拶も見送りもないお店にまた来たいとは思いません。

 先日、廃止直前の寝台特急カシオペア号に札幌駅から乗車しました。
 在来線特有の線路のつなぎ目の音と心地よい揺れを堪能しましたが、上野駅到着直後にJR東日本の社員4名ほどが車内に乗り込み、到着後数十秒もたたない私たち数名の乗客に対して、「作業があるから早く出て行ってください!」と繰り返し大声で怒鳴り散らしました。列車は66分遅れで到着したので急ぐ必要性は理解できますが、その言葉遣いと態度に17時間もの夢心地の旅も最後で台無しです。

 飲食店でも同じように、次回も来てくれるかは帰り際にかける店員の一言、一瞬の表情で決まるかもしれません。
 新規顧客を獲得するためには相当経費が掛かりますが、リピーターを増やす方はさほど経費は掛かりませんし、後者の方がはるかに利益になります。声掛けや表情は費用も掛かりませんから、ぜひ後ろ髪引かれるような接客を目指していただきたいものです。
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